新年初牛丼 [勝手な思い込み]
正月早々に牛丼なんか食べてる。
今年はお節料理を用意してないから、
日常生活の延長で食事をしています。
街を車で流すと牛丼チェーン店を目にする機会が多く、
新作メニューの登場はノボリで知らせています。
昨年末から気になっていたのが、
すき屋の「クリームシチュー牛丼」。
すき屋の牛丼は甘め系なので食べ飽きて最近ご無沙汰。
家族連れが多い牛丼店ですから、
週末に訪ねる事は希です。
正月から牛丼を食べてる人は居ないらしく、
駐車場が空いていたので入って注文したのが、
先の牛丼。
味を訝ったのですがナカナカの味。
冬の味覚にマッチしてます。
女性、子供向けにミニ丼もあり、家族で試す価値あり。
不気味に思わずこれを読んだ人は試食をしてね。
映画アニメ 「母を訪ねて三千里」 [勝手な思い込み]
かれこれ30年近く昔の作品ですから、
すっかり話の内容を忘れてました。
今度の舞台演目ですから台本貰う前に確認しようと思い、
ビデオを借りて見直したのです。
TVシリーズを全部見るのは大変なので映画版です。
「母を訪ねて三千里」
エドモンド・デ・アミーチス 著
原作「クオレ」より
子供時代は毎週見てた筈でしたが、
陰気くさい話が嫌いな少年だったので、
全く覚えていませんでした。
40歳を過ぎて中年になると、
こういった作品は堪らない程心に響いて来ます。
いったい何度涙を流したことか。
ティッシュの山が出来てました。
忘れた人の為に内容は書きませんが、
思い立って借りて来て子供と一緒には見ないでください。
結末が悲惨でないから良いものの泣けること。
大人の為の映画でした。
主題歌のシーナ・イーストンも、大人の為の映画だと判ります。
TV版のダイジェスト的な「ハイジ」と違い、
上手く当時の映像とCGで構成されてます。
単品作品としてご覧ください。
書評「心臓にいい話」小柳 仁 著 [勝手な思い込み]
中高年に成ると心配なのが循環器系統。
一度困った事があってから、自分の循環器には関心があります。
高齢化や段階世代の老齢化に伴い医療本が必要になりました。
専門書でない新書なら読めると思い手に取った1冊です。
「心臓にいい話」
小柳 仁 著
新潮社・新潮新書
680円+税
現代の日本での死因は悪性腫瘍と循環器不良にるもので、
日常生活で延命、発病を防ぐ手立てがあると書かれています。
生活習慣を見直して無用の疾患を防ぐにはどうしたら良いか。
心臓の構造、血管の構造などは素人に分かる内容で、
病気治療の歴史や対策。
現代医療の現状や利用方。
病の発見方法が書かれています。
家庭の医学書として一度目を通すことで、
パニックにならず患者を見殺しにしない方法。
家族のあり方、医師のあり方にも及ぶ内容でした。
結構面白くど素人でも理解し易い文体です。
高校生の保健体育でも使える記述です。
日本人なら何時かは、最後は病院に行く身の上です。
事前に知識として知り、焦らず、間違った対処をしない
「転ばぬ先の杖」としたい、そう思いました。
書評「SF魂」小松左京 著 [勝手な思い込み]
小松左京さんはSF作家です。
「SF作家」なんて死語のような扱いを受ける現在では、
特定のジャンルを創造する作家を指す言葉として
使われ無くなったような気がしてます。
最近の流行作家は何でも書きますからね。
「SF魂」
小松左京 著
新潮社・新潮新書
680円+税
「日本沈没」「復活の日」「さよならジュピター」は映画になった作品です。
若いときは夢中になって読んだ作品類。
エンターテイメント作品の中でも、
壮大な構想と大胆な設定が、発展途上の日本で受けたものです。
氏が戦中戦後から自分の人生を振り返りながら、
作品とどの様に取り組んだのか、
回想録やポリシーが書き綴ってあります。
若い人には理解し難い昭和の生き証人話しですが、
中年層には理解し易いのだと思います。
沢山の作品も、続編の構想で中断したままもあり、
完結品を読みたい衝動に駆られます。
是非とも元気に続きを作って貰いたい、
そう思って止みません。
SF好きな方は是非読んで、中間総括して下さい。
書評「そうだったのか手塚治虫」中野晴行 著 [勝手な思い込み]
この本は戦後漫画文化を創りあげた
天才「手塚治虫」の作品を時代背景と共に解説した
ルポルタージュ、専門解説書の趣があります。
手塚氏とも交流の深い存在なのか、
話の内容が偉人の解説でなく知人の四方山話のよう。
読んでいて肩の凝らない本です。
「そうだったのか手塚治虫」
中野晴行 著
祥伝社・祥伝社新書
760円+税
手塚作品は余りに数が多くて、
その存在自体を把握し時代考証するだけで、
困難な作業を強いられます。
その作品群から時代背景や手塚氏の近況を考察、
心理背景に考えを巡らすなんて研究者の仕事です。
それを編集プロダクションの方が作る。
余程好きな作家だったのだなと考察します。
本の後書きを読むと本が目指した事が判ります。
ですがこれを読んで本の内容が判る事はありません。
手塚作品を知っている人は思い出しながら、
知らない若い人は作品を読みながら感心する。
そういった楽しみ方を提案します。
書評「あの世の話し」佐藤愛子+江原啓之 著 [勝手な思い込み]
以前、佐藤愛子さんの本を読んでから、
続けざまに購読した本です。
スピリチュアルのブームに乗って出版社が文庫化したようで、
1998年に刊行された本の文庫版です。
佐藤さんは文学界の女傑、
江原さんはスピリチュアル・カウンセラーです。
「あの世の話し」
佐藤愛子+江原啓之 著
文藝春秋・文春文庫
381円+税
以前に読んだ佐藤さんの本は
「こんな風に死にたい」でしたから、
人生の末期に思い悩み始めた老人の疑問と回答に、
自分も興味があると判ります。
若い頃、幼少時代から幽霊やお化けに興味があり、
よく本屋で妖怪本を読みました。
未だにそれが尾となり引きずる人生。
人生の苦悩の一つに「未知に対する不安」があります。
大きくて振り払えない問題です。
科学技術が如何に発達しようが、
永遠に解決出来ない問題の一つですね。
如何に知っても、その先に「未知が現れる」のですから。
宗教でも占いでも、問題解決の糸口にはなりません。
だからこういった本に興味が沸いて、
手に取り読んでしまいます。
例え問題が解決しなくたって、
信じても、信じなくても、良い悪いは別にして、
将来に悩む問題を「今から知り悩んでみて」は如何でしょうか。
文学界で威勢の良いことで知られる佐藤さんでも、
老いと死で悩む、苦しむのです。
どの切り口からでも読める、薄い厚さの本です。
チョコット読んでみては。
何かに期待して。
書評「自分の木の下で」大江健三郎 [勝手な思い込み]
自分の無能さについて、絶望的な気分な成ることは、
少ない事ではありません。
自分に何が足りないのかその都度判ってしまうので、
過大な誇りをもつ事の無意味さを知る状況でもあります。
「自分が何も知らない事を知っている」と言ったのは、
ギリシャ当たりの偉人、誰かだったような・・・。?
「自分の木の下で」
大江健三郎 著 大江ゆかり 絵
朝日新聞社・朝日文庫
600円+税
ノーベル賞を貰う人は伊達では無いと判ったのが、
この本を読んでから知ったこと。
ぶちのめされた気分になった事は忘れられません。
文学の圧倒的な力を持つ人の文章は心をココまで打つのか、
そう感じたのですが、決して偽りの言葉ではありません。
大江さんを長年非難する人が居るのは承知してますし、
思想に賛同出来ない内容、部分もあります。
「賞を貰うか有り難い人」とも思いません。
自分に生き様と対比するとそうなりますが、
この方の人間力や文章力は圧倒的だと良く理解もできます。
非難する人の殆どは才能に嫉妬しているだけだと判ります。
それ位文章に力がある。読んでいて気持ちよい。
それが大江文学の魅力なのでしょう。
純文学は売れないジャンルですから、
これ位の力が無いと生き残れない、それも判ってしまう。
良いものを知ることがどんなに自分の為なるのか、
どんなに自分の無能さを知るのか、
本物の持つ力を、このエッセイを読むだけで垣間見る。
そういった本なのでは、ないのでしょうか。
書評「帰りたくない!」茶木則雄 著 [勝手な思い込み]
西原ワールドの住人の一人だったとは、
この本を見るまで知らなかったのです。
つまり博打打ち系列の著作人種。
離れぬ業に苦悩しながら生きていく人の一人です。
「帰りたくない!」
茶木則雄 著
西原理恵子 挿絵
光文社・知恵の森文庫
648円+税
この方は有名な書店の書店員で推理、ミステリー専門。
業界では有名人なのでしょう。
NHKの教育TV「名作平積み大作戦」に良く出ています。
そこでこの方を知ったのですが、
西原ワールドの住人だったとは終ぞ知らず。
書店員時代から書き手に成ったまでの私小説なのですが、
現在は再度書店員として活躍しているようです。
消費者と販売者、創作者の世界を行き来した、
経験豊かな本好き人間。
本好きならば仲間意識を持って読み勧めることが出来ます。
楽しい?話し、博打を愛する駄目振りが本の主題。
人間何処かに駄目体質が残るのですから、
非難せず他人事として読んで笑ってください。
書評「アホー鳥が行く」西原理恵子+伊集院静 [勝手な思い込み]
西原ワールドの一冊です。
西原理恵子は漫画家です。シュールなファンに支えられ、
面白オカシイ漫画を沢山書いて来ました。
映画になったり各種文化系の賞を取るなどメジャー作家です。
「アホー鳥が行く」
西原理恵子 漫画+伊集院静 著
角川書店・角川文庫
590円+税
共著の伊集院さんは作家です。文学好きで知らない人は居ませ
ん。伊集院違いのタレントの方では決してありません。
奥方も女優さんですから男性陣から見れば羨ましいものです。
西原さんとは博打仲間。
博打打ちとの交友も多いようで、出費も凄いようです。
何処まで本当の話か分かりませんし、
全部身の内さらけ出して良いものかも判りませんが、
本当なら大変なものです。
ファンの方はどう思って居るやら。
来月からはこのコンビで対談が連載になります。
講談社の各週成年漫画誌「イブニング」。
興味の有る方は買って読みましょう。
最近は漫画誌に小説載せても反応の無い時代ですから、
風穴を明けることができるのか、話題のペアです。
私は楽しみにしてます。
書評「タイ怪人紀行」ゲッツ板谷 [勝手な思い込み]
ゲッツ板谷さんは作家?です。
昔は散々悪いことをしていたようですが(西原理恵子ネタ)、
生き残って本を書いたり俳優やったり、映画作ったり(レンタル店で探して)。
何が本業でどうやって生きているか分からないエンターテーナー。
ベトナム怪人紀行
ゲッツ板谷 著 挿絵 西原理恵子 写真・同行 鴨志田護
角川書店・角川文庫
600円+税
平成14年 初判
前書「ベトナム怪人紀行」の続編と思えば思えるし、
違うと言えが違う。
どんな評価したところで気に入れば○。
気に入らないければ×。
読み手によって評価は二分される作品でしょう。
私は笑って読みました。
現在この本と「ベトナム怪人紀行」が手に入るは不明です。
探せば見つかる、見つけたら読みましょう。
この本が変だと思った方はまともなのでしょう?。
真似して日本に帰れなく成っても知りません。
挿絵は漫画家の西原さんと、
戦争カメラマンで元夫の鴨志田さんが写真と豪華。
高崎市周辺では今年、板谷氏原作の「ワルボロ」が撮影されて
います。来年公開でしょうか。
興味ある方はそちらもどうぞ。