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書評「ベトナム怪人紀行」ゲッツ板谷 著 [勝手な思い込み]

ゲッツ板谷さんは作家?です。
昔は散々悪いことをしていたようですが、
生き残って本を書いたり俳優やったり、映画作ったり。
何が本業でどうやって生きているか分からない人種。

ベトナム怪人紀行
ゲッツ板谷 著 挿絵 西原理恵子 写真・同行 鴨志田護
角川書店・角川文庫
648円+税
平成12年 初判

制作者を見て怪しいと思った方は通なのでしょう。
挿絵は漫画家の西原さんと、
戦争カメラマンで元夫の鴨志田さんが写真と豪華。

文章は怪しい二人と編集者でタイ・ベトナムの観光地や、
有名でない観光地を回りルポする内容です。
アジアの辺境を回るのが好きな方には堪らない内容。
先進国で真っ当な観光する方には読まずに捨てられる話し。

読み手によって評価は二分されるでしょう。

高崎市周辺では今年、板谷氏原作の「ワルボロ」が撮影されて
います。来年公開でしょうか。興味ある方はそちらもどうぞ。


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書評「あの世この世」瀬戸内寂聴&玄侑宗久 共著 [勝手な思い込み]

「あの世この世」対談書
瀬戸内寂聴&玄侑宗久 著
新潮社・新潮文庫
362円

文化勲章を受章した瀬戸内寂聴と、
玄侑宗久さんの対談をまとめた本です。

どちらもお坊さんですが、
宗派が違うと教義が違いますから、
話しの中にそれが現れます。

人生観も違うのですから特色が出るのですが、
宗教家作家としての共通認識が出ていますので、
坊主の法話臭は当然出てきます。

公演をすると沢山人が集まるお二人。
人気作家でもありますし、人生苦を滲ませる話しも多数。
それでも楽しく読めるのは作家ならではの特徴です。

若い人は全く興味が出ないのでしょうが、
日本は仏教を元にした神仏の国です。
心に浸みる話しが読む人毎にあると思います。
こんな世の中。変な宗教に嵌るより、
仏教作家に夢中になる方を勧めます。
悩みのある人も無い人も一読されますように。


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書評「感動をつくれますか?」 久石護 著 [勝手な思い込み]

久石護さんは作曲家です。
ジブリ・アニメには欠かせない大変知られている方です。
その半生を本に纏めたのがこの本です。

「感動をつくれますか?」
久石 護 著
角川書店・角川ONEテーマ21
724円+税

タイトルを読むとかなり挑戦的な題名です。
事実、著者が苦悩してきた人生を振り返り、
音楽を作り続ける難しさと困難さを教えてくれます。

好きな事と仕事との違い。
感性と積み上げとの違い。
努力と才能の違い。

一見すると違う事なのですが、
創造作業を志す人々はそれを忘れて、
判っているのに、敢えて無視し顧みません。
そんな自己破綻に対し警鐘を鳴らしています。
行き詰まった人に、一読を勧めます。

本の前半は仕事への取り組み方について。
後半は今後や社会について、
日本人、アジア人について語っています。

著者には創造的な仕事を進める人特有の思考が随所にみられ、
芸術家とはどういったものであるか分かります。
創造作業を進める人には、根幹の共通点があるのでしょうね。
こういった思考がないと芸術家になれない、
生き残れないのでしょう。
本を読んで「違う」と感じた人は
芸術、創造は向いていないのだと知り、
人生の方向を修正したほうが良いのでしょうね。
物作りとは、継続するのは困難な作業です。


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書評「まともバカ」 養老孟司 著 [勝手な思い込み]

解剖学者で脳について詳しい養老先生。
大の虫好きで収集家でもあります。
NHKで過去放送された「驚異の小宇宙 人体」の
メイン解説者として有名になり、
近年は「バカの壁」でベストセラー作家になりました。

養老孟司 著
「まともバカ」
大和書房・だいわ文庫
743円+税 2006年刊行
白日社「脳と自然と日本」+「手入れ文化と日本」新編集版

養老先生の著書は基本的に、
同じ内容の話しが書かれているのです。
ですがどれを読んでも新鮮で「なるほど」と思います。
ですが自分の頭には入りきらないので、
読むたびに初めて聞いた気になるので損したとは思いません。

解剖医である先生は時々医療批判を書いたりしてますから、
仲間内で煙たがれるのではないでしょうか。
医師の批判は医師でないと出来ないものです。

先生の本に書かれている「脳化社会」や
「物を切るのは言葉」「脳は末梢の奴隷」
「目で物を見てんるんじゃない脳で見ている」
などは「目から鱗」の言葉です。

関心する話しは書き切れませんが、
読んだ方が各々で驚いて下さい。
思い悩む事の幾つかは養老先生の本で解決する筈です。

読み易さでは「バカの壁」、
凝縮度では「唯脳論」がお勧めです。


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書評「智恵子抄」 [勝手な思い込み]

有名な作品でも読んだ事が無いのが名作と言われる物。
今年はじめて手に取って読んだ名作の一つがこれでした。

ワークショップの題材として読んだのですが、
やはり名作は名作です。時代を超えたところで、
色褪せることはありません。

高村光太郎 著
「智恵子抄」
新潮社・新潮文庫
400円
昭和31年発行・平成15年116刷改版

高村光太郎の著書は沢山あるのでしょうが、
これが初めて読む作品でした。
高村光太郎は、
彫刻、絵画、詩に精通した総合的な芸術家です。

映画や舞台にも取り上げられる作品ですから、
完成度や印象度、思考度も高く社会性、
歴史まで網羅できます。

恋愛物として捕らえるか、主人公の破滅性を見るか。
社会小説として見るか。
芸術家の苦悩を覗き込むか。
現代の精神疾患や介護、キレ易さなど皆入ってます。
多方面から考察できます。

捕らえ所が無い批評になりますが、
不幸も幸福も皆同じ土俵なのだと感じました。
それが芸術家の業の深さであり、輝きの元なのでしょう。
当事者に成りたく無い反面、
ネタの多さに創作意欲が湧きあがる様が想像できます。
幸太郎は辛く悲しかったでしょうが、
嬉しくて仕方無かったのかも知れません。


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書評「なにも願わない手を合わせる」 [勝手な思い込み]

藤原新也 著
なにも願わない手を合わせる
文藝春秋・文春文庫
790円・2006年10月発刊

写真家「藤原新也」さんはカメラマンです。
藤原さんは死生観をレンズに捕らえ写し取る方です。
一度その写真を見たら忘れられない。そんな写真家です。

写真がふんだんに入るとカラーページが増えて、
本の価格が上昇するので控えめですが、
インパクトのある話しの中での写真ですから、
かなり重々しく感じてしまいます。

私が著者の存在を知ったのはNHKの深夜番組です。
インタビューされた中に過去の写真を挿入して、
人となり、人生観を語る物でしたが、
寝られなくなりました。

丁度いじめ問題が社会現象化してきた時期で、
なんとなく死生観が表に出ないで歪んでいる時代に、
強烈な印象で真っ直ぐな道を照らすような感想を持ちました。

今回の書を読み終わり、
日本人に生まれて良かったと脈略の無い感想を持ったのです。

自分の思いを写真に表す技量があれば、
藤原さんの写真になるのだと思えるからですが、
日本人として生まれなければそう思えないからです。

上手に言葉で表せないなら絵なり写真なりで表現する。
これが芸術ですし、自分の理想。宗教観です。

とにかく読んで、写真を見て、関心を持ったなら、
写真集を探して下さい。
人生観が変わるかも知れません。


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書評「他人を許せないサル」 [勝手な思い込み]

最近も本を読んでは居ても書評を書き込んでいません。
単に面倒なのが原因なのですが、
他人の意見にもの申すのが嫌になっているのも、
原因の一つです。

でもお勧めする分には良いのかも?
なので簡単な紹介文を書き続けて行きます。

正高信男 著
「他人を許せないサル」
講談社ブルーブックス・新書サイズ
780円

サルや鳥の行動学の研究者の著書。
以前に「携帯を持ったサル」でベストセラー作家になってま

す。
内容はその続編的な意味合いが強いのですが、
興味をそそられる解説が沢山書いてあります。
人の行動や日本独自の生活習慣に起因する、
携帯電話依存やTI利用の違い、
実態に警鐘を鳴らしています。

学者らしい研究結果からの評価は説得力がありますが、
米国や欧州の引き合い方は欧米シンパに喜ばれますが、
現代日本の米国嫌い組には首を傾げたくなる引き合いも。

ですが前書思い出しながら読むと、
携帯依存症、IT信奉者への恐怖が理解できます。
身に詰まされる方は注意が必要です。


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書評「ブタのふところ」 [勝手な思い込み]

漫画の紹介である。
「小泉吉宏 著」メディアファクトリー社
以前、書店で「ブッタとシッタカブッタ」シリーズを読んで以来、
この哲学書は自分にとって、大切な本となった。(全6冊)

著者によれば「哲学」「宗教」の本では無い、とされている。
それでも「ブッタ」が「豚」なのは、
「オヤジギャグ」的な役割を持たせたのが判るし、
「シッタカブッタ」が
「釈迦の幼名」=「シッタールダ」の変名だし、
出てくる逸話は全てが優しく、
「お経」に由来する話しの数々。
哲学である「釈迦の教え」が題材となり「現代」が、
4コマ漫画で判りやすく書かれている。

最近の脳ブームの火付け役「バカの壁」著者、養老先生も、
脳の特性としての諸行動を、
仏教と対比させながら書いているのも、
仏教が「何でも来いの精神」に溢れて、対比できるからで、
こういった漫画にすると「笑って考え」させられる。

危ない新興宗教のオームだって、
根本真理を仏教も求め、都合良く少し曲げて教えたから、
教義に真実性があり、信者は騙されたのだし、
戦後ボッコした宗教の類は、
皆「仏教を元にして」真理を誤誘導させている。

人は教えを受けると、自分で思考しないで信じてしまう。
「自分で考えるヒント」を提示するこの漫画は、
読めば読む程、自分自身を考える材料を見つけられる。
子供から老人まで誰でも活用できる良書です。
本屋で立ち読みして、
気に入ったら買って読んで下さい。


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