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原稿用紙がイイ! [驚いた事など]


前に書いた気がするのですが、最近は作品作りに原稿用紙を使用しています。
「いまどき原稿用紙?!」
そう考えるのも当然ですね。

今から30年前に、ワープロ専用機のミニコンピュータを操作していた私です。
当時200万円台したそうですから、今に直すと?
昭和50年初めだと、国産の1500cc乗用車が100万円くらいでした。

大手の会社だと、日本語タイプを操作するOLさんが多数居た時代です。
事務所の奥の防音室から、タイプライター打刻音が聞こえていたものでした。

そこから現在に至るまで、ワープロ、パソコンへと推移して来ました。


そして物書きを初めて気が付いたのですが、頭が馬鹿になっていました。
老化や更年期障害で苦しんでいたのです。
記憶力の低下が激しくて、機械メンテのマニュアルが少しも覚えられない。
芝居の台詞も覚えられない。
漢字は自分の名前くらいしか、手書きできない!
絶望的な実力に、鬱傾向が高まって行ったのです。

現在、過去写真を見ると愕然とするのです。
無防備でいる時の、自分の顔写真が精神疾患の傾向を表していましたから。
当時は見ても理解できないのですが、今現在は知識があって知見もあるのです。
気合が入っている時の写真が多くて、気が付かなかったでした。
それに頭皮も部分的に髪が薄くなっていました。
軽い円形脱毛ですね。


ストレスに向かいながら、生気を保ちながら衰退していたのです。
危険な崖っぷちに立っていました。
だから作品作りも難航して、更に症状が深まって行きました。
今だからわかる事実です。


手書きに直したら、だいぶ改善してして来ました。
昔のテレビで、漢字を読めても意味を理解できない病の特集をやっていたのを思い出します。
そんな患者さんが取り組んでいたのが、新聞の書き写し。
手書で新聞を書き写すのです。
すると半年位で記憶力が戻り、書類を読んで覚えられるようになったのです。
自分も追い詰められて、ストレスで劣化症状が加速していたのです。
手書きの効用を、理解して実感できています。
脳が活性化して、世の中が明るく感じられて行きました。
霞が掛かったような思考が、晴れて行く感覚です。
素晴らしい開放感があるのです。


昨年の春から、作品作りは完全手書きです。
書いていて凄く気分がいい。
百円均一で購入した、小中学生用の原稿用紙を利用しています。
A4・100枚入りの袋を何冊か買って、利用しています。
読書感想文の季節になると、店に大量に出回りますね。

偉い先生が使うのは、横マスの無い品で二百字物でしょうね。
通称「ペラ」と呼ばれる縦方向のB5原稿用紙です。
マス目が大きいから、伸びやかな文字が書けて快活・快感な書き味になります。
これに万年筆や鉛筆で、一気呵成に書くと、手先から喜びが伸び上って来ます。

おおむね十枚くらい書いて、キーボードで清書です。
文面読みながら、推敲して違う文章を書いて行きます。
書き増すことが多いから、分量が増えて行くのです。
知らずのうちに、二~三割くらい膨らんで行きます。
無駄で削る文章は少ないものです。

活字になると、何だかよい作品に見えるのが気分良いのです。
でも駄作や習作なんですよ。
そこから骨組みを抽出して、更に推敲しますがそれは半月くらい先です。


積み上がって行く原稿用紙です。
ある程度まとまると、廃品回収行きです。
リサイクルして、新聞紙や段ボールの材料になるのでしょう。
誤字脱字だらけの手書きの原稿は、次の世代に再利用されるのです。
手元を離れて行く、一抹の寂しさと清々しい気分。
これもカタルシスの一つです。
実績はデータとして、残されて行くのです。




 


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