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自己啓発本を読んでも…… [本・執筆]



この5,6年のお気に入りは自己啓発の本です。
メンタルヘルスの勉強をしてから、実用本として手にしたのです。
以来、多くの有名どころを手にして来ました。
ちょうどビジネス啓発と併せて、人気の潮流でもありました。
結果的に流行に呑まれた格好です。

多くの人々が、世の中に、人生に、世間に迷っているのですね。
平成一桁は新興宗教の時代です。
地下鉄テロ関連で、宗教は下火になりました。

そろから自己啓発の発芽が起こりました。
欧州、米国のセラピーブームに、日本も乗ったのです。
その幾つかは、現代では宗教法人です。
英吾で言うところのスピリチュアルです。
これは蔑視の意味も含んでいます。

宗教の聖霊と、トンデモ、占いの類は同列処理されているからです。
日本では宗教もトンデモ系です。
経典の多くが奇跡を元にして、神格化するからでしょう。

それで哲学や心理学が、理念で持ち上げられます。
事業成功体験やコンサルタントが、金融工学として神格化されています。

でもこの20年の間に、経済工学もガタガタです。
経済に詳しい大学の教授が、金融健全化で成長を唱っても駄目。
国民に痛い思いをさせただけで、効果無いどころか沈下が進む。
挙句にサブプライムやリーマンショックと、金融論がマヤカシでした。

すがる藁が自己啓発ですが、みんな役に立ちません。
成功体験者が居なくは無いのですが、自分には当てはまらない。
数万人に一人いれば、成功例になります。
著者そのものが成功者ですから、一人いるのですね。

それに文学系の人間として、言える事です。
上手く行かない人が沢山いないと困ります。
成功したいから本が売れるのです。

物語も、失敗者が大勢多数いるから共感して貰える。
人生も社会も、仕事も失敗多数が好ましいのです。
読者が成功者で幸せでは、自己啓発本もセミナーにも客が入りません。

新刊の小説が売れない時代に、自己啓発の本はそこそこ売れる。
もしくは本が出ているから、セミナーに人が入る。
本が広告であると出版社や解説者も言います。
著書の効果は、思いの外絶大です。
だから自費出版社系が、大きく成長するのです。
インテリやベンチャーの錦の御旗が、成功譚の自書です。

成功者は世の中で一つまみだけ存在する。
だから本を読んでも、一般人は成功しないのです。
逆説の自己啓発記事でした。
 




 

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