秋のホラー話には? [本・執筆]
人間が好むお話しは、意外性が必要です。
予測がつかなくて意外性に富んで、その落差が大きい方が好ましいのです。
それでミステリーやサスペンス、ホラーが好まれます。
でも予備知識が無いとワカラナイお話しは敬遠されます。
大昔は分らない事を知る為に本を読んだので、難しい方が有り難かったのです。
それで本を読む事が推奨されて、本読みの人は物知りだと一段高く持ち上げられたのでしょう。
今は何でもかんでもスマートホンでネット検索する時代です。
予備知識を求められる行為が嫌悪されます。
それに学習成績優先に価値が求められるので、落ち零れを自覚した瞬間に学習意欲が憎悪に転化されます。
そんなことで本読みも減って文芸本は売れず、雑誌や漫画も売れません。
ゲームの世界やファンタジーへ逃避する傾向が強くなって、ゆるキャラが持て囃されます。
そのゆるキャラも乱造されて、人気に陰りが見えて来ました。
こちらの世界にも格差が生じているようです。
そんな時こそホラーですね。
人間の根幹を揺るがす恐怖に、時代も世代も関係ありません。
恐くないよとイキガルだけで、心底恐れを抱くのが人間です。
人間の本質は、分らない事が恐いのです。
知識の範囲を超えたら、更に絶望という調味料やトッピングが増されるのです。
そんなことで、季節に関わらず恐怖に震えるのでした。
今日もホラー本を貸し出して来て、独り震えていました。
それに朝晩の冷え込みが重なって、心身共に寒いのです。
冬のアイスは暖房室で美味しいのですが、秋のホラーは心身が深々まで冷えます。
秋の夜長はホラーですね。
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