一人で盛り上がる [驚いた事など]
一人っきりでいる際に、何かを読んだり、見ていた時に感極まったとします。
傍らに誰かいるとすれば、それなりに気持ちが高まらないものです。
見回して誰も居なければどうなるのか?
どうのように行動するのか。
反応したいのか?
それが問題です。
何やかんや言っても、一人で「ハムレット」の心境になる。
どうするの? それが問題だ。
本読みしていてもそうです。
本読みとは、御芝居の台本を皆で読み合う行為です。
初見の作品の内容を確認し合う行為です。
会場で、場面を想像しながら、脳内で演じてみる。
情景を思い描いて、台詞を噛み噛みしながらも、気持ちを添わせる。
目の前に舞台や、撮影現場を勝手に組んで、疑似可視化する。
場合に拠っては、自分を観下ろしたりもできます。
すると、演じ手なのに観客にもなる。
目の前で見ている観客です。
勝手に感情移入してしまう。
気持ちが高まってくるのです。
感極まることも度々。
そこでもう一度「ハムレット」になっちゃう。
場合に拠っては、「ハムレット」演じている架空の自分を、更に見て「ハムレット」するわけです。
入れ子構造の、入れ子構造。
幾重に重ねっているのやら?
つまり自分は其処に居ても、居ないのです。
いるけれど居ないし、居ないけれど居る。
幽体離脱ならぬ生体離脱現象です。
そこから更に離脱している。
行き先は、創造の舞台の舞台です。
更に思うのです。
「帰るべきか否か」と。
いい加減にしろと思うけれど、それも自分。
役者はどの世界にも飛翔できる、恐ろしい人種です。
怪人なんですね。
何にでも変身しちゃうし、何処の国でも行けてしまう。
困ったものです。
付ける薬はありません。
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